35階から落ちてきた恋
うーん。
聞いてしまうと確かに浮気でも何でもない・・・のだけど。

「だからさ、どうしてその子と一緒にいたかって言われても今は説明しにくいだろ。サプライズが台無しじゃないか。仕事って言うしかなかったんだよ」

わかる、わかるけど。
なぜ私が巻き込まれるんだろうか。

「果菜ちゃん、助けて」

ホントにやめて欲しい。イケメンの仔犬的おねだり顔。

困って進藤さんを見るとうっすらと笑っている。
私の頭をポンポンとする。
「俺たちのことでヒロトにもかなり世話になったし、ヒロトの頼みもきいてあげれば?」

確かに、確かにお世話になったし迷惑もかけた。
他の頼みなら何でもきいただろう。でもそれがよりにもよって私の歌とは。
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