35階から落ちてきた恋
毎年恒例のクリニックの納涼会には藤川先生も招待された。
ダイニングバーの個室でナースと事務スタッフ、木下先生と総勢12人の飲み会。
お酒が入っても藤川先生の様子はあまり変わらない。
いつも通り穏やかで柔らかい。
藤川先生が独身なのはすでにリサーチ済み。
そんなイケメンを狙っているのは私だけではない。
独身ナースの恵美ちゃんも知世ちゃんも事務スタッフの3人もみんな藤川先生狙いだってことは知っている。
「藤川先生、先生って彼女とかいるんですか?」
知世ちゃんが口火を切った。
おお、切り込んだか。それはみんなが聞きたかった質問。
ごくりとつばを飲み込み藤川先生の返事を待つ。
「ええ、いますよ」
えええ、いるの~!みんなからがっかりとしたため息が上がる。
「え?お前、彼女なんていたの?」
驚いたような声を木下先生が上げた。
「はい」
「知らなかったな。いつから付き合ってるんだよ」
さすが大学時代からの先輩後輩関係。ズバッと切り込んでいく木下先生にもっと突っ込んで聞いてと内心エールを送る。
「俺が研修医の時からですよ」
藤川先生は微笑みながらサラッと返事をしている。
ダイニングバーの個室でナースと事務スタッフ、木下先生と総勢12人の飲み会。
お酒が入っても藤川先生の様子はあまり変わらない。
いつも通り穏やかで柔らかい。
藤川先生が独身なのはすでにリサーチ済み。
そんなイケメンを狙っているのは私だけではない。
独身ナースの恵美ちゃんも知世ちゃんも事務スタッフの3人もみんな藤川先生狙いだってことは知っている。
「藤川先生、先生って彼女とかいるんですか?」
知世ちゃんが口火を切った。
おお、切り込んだか。それはみんなが聞きたかった質問。
ごくりとつばを飲み込み藤川先生の返事を待つ。
「ええ、いますよ」
えええ、いるの~!みんなからがっかりとしたため息が上がる。
「え?お前、彼女なんていたの?」
驚いたような声を木下先生が上げた。
「はい」
「知らなかったな。いつから付き合ってるんだよ」
さすが大学時代からの先輩後輩関係。ズバッと切り込んでいく木下先生にもっと突っ込んで聞いてと内心エールを送る。
「俺が研修医の時からですよ」
藤川先生は微笑みながらサラッと返事をしている。