35階から落ちてきた恋
家政婦さんの作ってくれた魚のムニエルは絶品だった。
「美味しいですね、これ」
「ああそうだな。いつもは掃除しか頼んでなかったからな。料理もうまいんだな」
「普段は自分で?」
「まあそうだな。あんまり他人に入られるのは好きじゃない。いくら留守の時とはいえな。今日は特別に果菜のために掃除と一緒に料理も頼んでおいたんだ」
「じゃあ最初から私をここに連れてくる予定だったってことでしょうか?」
「当たり」
この人、私に断られるという想定はしてなかったんだろうか?
私の方は困ったことに好きな人と一緒にいるときのドキドキと胸がときめくような緊張感を感じ始めている。
って、あれ、いま私、変なこと考えてた。
進藤さんのこと、好きだなんて図々しい。
私はあの日からいろいろ勘違いしないように気をつけながらLARGOのいちファンになっていた。
だから、今はLARGOのタカトとしての進藤さんの大ファンの一人。
「これ、片付けてしまいますね」と立ち上がる。
「そのままでいいと言われているから置いておくだけでいい」
「いえ、このくらいはします。このままじゃ気になって仕方ありませんから」
「じゃあ、任せる。片付けが済んだらリビングのソファで座ってろ。俺はギターの準備をしてくるから」
そう言って進藤さんも立ち上がった。
本当に聴かせてくれるんだ。
ワクワクとした高揚感が溢れてくる。
もしかしたら、ファンの中で私が一番最初に聴くのかもー。
「美味しいですね、これ」
「ああそうだな。いつもは掃除しか頼んでなかったからな。料理もうまいんだな」
「普段は自分で?」
「まあそうだな。あんまり他人に入られるのは好きじゃない。いくら留守の時とはいえな。今日は特別に果菜のために掃除と一緒に料理も頼んでおいたんだ」
「じゃあ最初から私をここに連れてくる予定だったってことでしょうか?」
「当たり」
この人、私に断られるという想定はしてなかったんだろうか?
私の方は困ったことに好きな人と一緒にいるときのドキドキと胸がときめくような緊張感を感じ始めている。
って、あれ、いま私、変なこと考えてた。
進藤さんのこと、好きだなんて図々しい。
私はあの日からいろいろ勘違いしないように気をつけながらLARGOのいちファンになっていた。
だから、今はLARGOのタカトとしての進藤さんの大ファンの一人。
「これ、片付けてしまいますね」と立ち上がる。
「そのままでいいと言われているから置いておくだけでいい」
「いえ、このくらいはします。このままじゃ気になって仕方ありませんから」
「じゃあ、任せる。片付けが済んだらリビングのソファで座ってろ。俺はギターの準備をしてくるから」
そう言って進藤さんも立ち上がった。
本当に聴かせてくれるんだ。
ワクワクとした高揚感が溢れてくる。
もしかしたら、ファンの中で私が一番最初に聴くのかもー。