35階から落ちてきた恋
昨夜の進藤さんとの会話が私の記憶によみがえる。
「俺は果菜に会いたかったから行った。これからも果菜に会いたくなったら行くつもりだし、それが何か問題があるか?」
「問題は大有りではないでしょうか?」
「俺は普通に生きている生身の男だし、犯罪者でも妻帯者でもアイドルでもない。俺は隠れて生きて行かなきゃならないようなことを何かしたのか?俺は普通のことをしてはいけないのか?」
「そりゃ、進藤さんの言わんとしていることも言いたいこともわかるんですけど、ホントに進藤さんは有名人なんです。だから、その、私の周りにはですねぇ、それが通用するかっていうかっていうと・・・」
「果菜、何度も言うけど、俺はこそこそとお前と会うつもりはないからな」
ひいい。
堂々とするってことだよね。今後も有りってことだよね。
「し、進藤さん、そんな事して週刊誌とかそういうものに誤解されてスクープとか言われて大騒ぎになっちゃったらどーするんですか!」
「んなことになんてならねえよ。大体恋愛禁止なんて言われてねーし、社長には曲に華や艶が出るから恋人を作れって言われてるくらいだ。考えすぎだろ」
「だから、そういう事は本命の方と騒がれてくださいって。私を巻き込まないでくださいよ。勘違いされてファンの皆さんや記者さんがクリニックに押し寄せて来たらどーするんですか。
一般企業と違って、医療機関は患者だって言われたら来ないでくださいなんて言って断わることなんてできないんですよ」
必死の思いでそう言うと、進藤さんは腕組みをした。
「まあ、そう言われるとそうだな。ヒロトの時は嫁さんは大企業のOLだったから警備員がいて社内には入って来られなかったっていうし。果菜のとこはそうはいかないか」
「そーですよー。それにヒロトさんのところと私たちじゃ関係性が全く違いますってば」
途端に進藤さんの眉間にしわが寄った。
ん?
何か顔が怖いんですけど。
「俺は果菜に会いたかったから行った。これからも果菜に会いたくなったら行くつもりだし、それが何か問題があるか?」
「問題は大有りではないでしょうか?」
「俺は普通に生きている生身の男だし、犯罪者でも妻帯者でもアイドルでもない。俺は隠れて生きて行かなきゃならないようなことを何かしたのか?俺は普通のことをしてはいけないのか?」
「そりゃ、進藤さんの言わんとしていることも言いたいこともわかるんですけど、ホントに進藤さんは有名人なんです。だから、その、私の周りにはですねぇ、それが通用するかっていうかっていうと・・・」
「果菜、何度も言うけど、俺はこそこそとお前と会うつもりはないからな」
ひいい。
堂々とするってことだよね。今後も有りってことだよね。
「し、進藤さん、そんな事して週刊誌とかそういうものに誤解されてスクープとか言われて大騒ぎになっちゃったらどーするんですか!」
「んなことになんてならねえよ。大体恋愛禁止なんて言われてねーし、社長には曲に華や艶が出るから恋人を作れって言われてるくらいだ。考えすぎだろ」
「だから、そういう事は本命の方と騒がれてくださいって。私を巻き込まないでくださいよ。勘違いされてファンの皆さんや記者さんがクリニックに押し寄せて来たらどーするんですか。
一般企業と違って、医療機関は患者だって言われたら来ないでくださいなんて言って断わることなんてできないんですよ」
必死の思いでそう言うと、進藤さんは腕組みをした。
「まあ、そう言われるとそうだな。ヒロトの時は嫁さんは大企業のOLだったから警備員がいて社内には入って来られなかったっていうし。果菜のとこはそうはいかないか」
「そーですよー。それにヒロトさんのところと私たちじゃ関係性が全く違いますってば」
途端に進藤さんの眉間にしわが寄った。
ん?
何か顔が怖いんですけど。