35階から落ちてきた恋
「さあっ、いいから話しなさい。何で、昨日LARGOのタカトがうちのクリニックに果菜を迎えに来たのか」
フンっと鼻息を荒くしてあたしを正面から見つめる。
ああ、美知子さん、鼻息を荒くしても美人なんですね、うらやましい。と思いつつ仕方なく私は重い口を開いた。
進藤さんがライブ前日に倒れたことと美知子さんの実弟のアツシさんの知り合いだっていう事は美知子さんは既に知っている。
美知子さんにライブ後何の連絡も取り合ったことはなかったこと、昨日いきなり現れたことを説明した。
さすがにライブの時に二晩も一緒に同じベッドで寝たとは言えない。もちろん秘密である。
「私もアツシからLARGOのタカトと友達だったなんてひとっ言も聞いてなかったから驚いたわ。おまけにLARGOのマネージャーがうちの旦那の同級生とか。私が知らないことだらけなんだもん」
美知子さんは口を尖らせた。
「で、タカトが昨日は何の用事だったの?」
「いえ、それがよくわからないんですけど」
渋々質問に答える。
「それで二人でどこに行ったのよ」
「進藤さんのご自宅です」
「はあっ????」
美知子さんが目を丸くした。
「ちょっと待って。結局のところどういう関係なの」
「どうもこうもありませんよ。私と会うと曲作りが進むとかって。たまに顔見せろって言われたんです。私だって謎なんですから」
「・・・愛の告白?」
「なわけありません。『仕事以外はピントがずれてる』とか鈍いとか散々な言われようでしたからね。違うジャンルの女を見て観察して楽しんでるって感じじゃないですか?」
「へえー。観察して楽しんでるねぇ」
「でも、昨日はタカトの自宅で二人っきりだったんでしょ?何してたのよ」
「ああ、それは家政婦さんが作ったご飯を食べて新曲を聞かせてもらいました」
フンっと鼻息を荒くしてあたしを正面から見つめる。
ああ、美知子さん、鼻息を荒くしても美人なんですね、うらやましい。と思いつつ仕方なく私は重い口を開いた。
進藤さんがライブ前日に倒れたことと美知子さんの実弟のアツシさんの知り合いだっていう事は美知子さんは既に知っている。
美知子さんにライブ後何の連絡も取り合ったことはなかったこと、昨日いきなり現れたことを説明した。
さすがにライブの時に二晩も一緒に同じベッドで寝たとは言えない。もちろん秘密である。
「私もアツシからLARGOのタカトと友達だったなんてひとっ言も聞いてなかったから驚いたわ。おまけにLARGOのマネージャーがうちの旦那の同級生とか。私が知らないことだらけなんだもん」
美知子さんは口を尖らせた。
「で、タカトが昨日は何の用事だったの?」
「いえ、それがよくわからないんですけど」
渋々質問に答える。
「それで二人でどこに行ったのよ」
「進藤さんのご自宅です」
「はあっ????」
美知子さんが目を丸くした。
「ちょっと待って。結局のところどういう関係なの」
「どうもこうもありませんよ。私と会うと曲作りが進むとかって。たまに顔見せろって言われたんです。私だって謎なんですから」
「・・・愛の告白?」
「なわけありません。『仕事以外はピントがずれてる』とか鈍いとか散々な言われようでしたからね。違うジャンルの女を見て観察して楽しんでるって感じじゃないですか?」
「へえー。観察して楽しんでるねぇ」
「でも、昨日はタカトの自宅で二人っきりだったんでしょ?何してたのよ」
「ああ、それは家政婦さんが作ったご飯を食べて新曲を聞かせてもらいました」