はちみつ・lover
あっけらかんとしている美香に一瞬だけイ

ラッとしたけど、事態はそれどころじゃな

い。あれはある意味脅しだ。


『さっさと出ていかないとどうなっても知ら

ないわよ』


その言葉を思い出して背筋がゾッとする。


出ていかないとどうなっても・・・って、ど

うなるわけ?全くよく分からないんだけ

ど・・・とりあえずヤバい事に変わりはな

さそう。


どうしよう、これから・・・大体、何で一

難去ってまた一難なのよ!もぉ~~~!!!


「はっ・・・葵がキレてる」


そんな美香の言葉をはねのけ、私はキーボ

ードを強く連打した。歯を食いしばって目

をギラギラさせているからか誰も声を掛け

て来ない。そうして1日が終了した。部屋に

帰ると当然ながら誰もいない。リビングの

ソファにダラッと腰掛けると一人沈んでい

た。

「・・・いっその事、実家帰っちゃおうか

な。ここにいたっていい事ないし」
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