はちみつ・lover
「我慢、しなくてもいいですよ。葵さんの好

きなようにしてあげますから」

彼は私を自分の方に向かせると、じっと見

つめながら指にキスをしてくる。それでも何

とか堪えるけれど、彼は執拗に誘ってきた。

「あっ、ちょ・・・っ」

彼は私を組み敷くとパジャマのボタンを丁

寧に開けていく。身につけていたブラが丸

見えになってしまった。

「ムリヤリにされるの、好きでしょ?葵さ

ん」

「そんな事な・・・んん」

答える間もなく、ねっとりとした甘い口づ

けが施される。片手で両手首を拘束されて

しまった。抵抗しようにも男相手では敵わ

ない。

「っ・・・ダメ、臭いから・・・」

「そんな事ないですよ。香水の甘い香りし

かしません」

見られている羞恥に思わず目を閉じる。そ

れでも構わずキスが重ねられた。

「そーんな可愛い顔して・・・ほんとに俺

を野獣に変えるつもりなんですか?」

ペロッと顎を舐められる。今の彼は吸血鬼

にも野獣にも見えた。
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