はちみつ・lover
いや、正直付き合ってるどころか結婚に持ち

込まれてるんですけど・・・

ていうか、課長は何でそんな勘違いしてる

わけ?

「あの、私と彼はそんな関係じゃないです

から」

「そうなのか?結構な仲良しみたいだから

てっきりそういう関係なのかと思ったよ」

課長はそう言いながらヘラヘラと笑う。そ

んな課長にツッコミを入れる気にもならず

デスクに戻った。

「あれ~?葵、私があげた服、早速着てく

れてるじゃん。嬉しいな~」

美香が嬉しそうにすり寄って来る。それも

そのはず、この服は昨日、彼女がわざわざ

段ボールに詰め詰めにして私にくれたもの

だ。

「美香ってばムダにセンスいいからね。役に

立たせて頂きました」

「いいって事よ。いろいろ大変だろうけど、

協力するから。困った事あったら何でも言

って 」

ポンポンと肩を叩かれる。傷ついた心が少

し癒えたような気がした。
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