はちみつ・lover
～仕事終わり～
「ふぁあ～、やっと終わった～」
今日はイライラしながら仕事をしたからか
意外にも仕事の効率が上がった。てっきり
ミスをすると思っていたが何もかも上手く
いった。ただ一つを除いては全てが上手く
いっている。
「葵～、今日飲みに行こうよ～」
美香がいきなりガバッと抱きついてくる。
嫌な気はしないが何とも言えない複雑な気
分だ。
「何でよ」
「何でもいいじゃ～ん。飲みたい気分な
の」
はっきり言って、私はお酒に強くない。本当
は飲むとすぐに顔が赤くなってしまうが、今
の私にはそんな事考えられなかった。
「うん・・・分かった。行こ！」
何とかして、心に引っ掛かっているモヤモヤ
を消し去ってしまいたい。今は彼から逃げ
る事しか出来ない。本当はそんなのダメだ
って分かってても。
「飲むわよ今日は！パーッと盛り上がろ！
パーッと！」
私は結局美香に連れられるまま会社近くの
居酒屋に来ていた。中は当然の如くおじさ
んの固まり。そんな中に飛び込むのは勇気
が必要だったが一人じゃないから何とか入
れた。
