はちみつ・lover
「すみません、二日酔いしちゃったみたい

で頭ガンガンして・・・休ませてもらっても

いいですか?」

「あぁ、何だお前もか。小関も同じ理由で

欠勤したぞ」

意外にも課長は怒っていなかった。美香と

いい感じに見えるから彼女の事で頭がいっ

ぱいなんだろう。

「とにかくちょっとでも体休めとけ。くれ

ぐれも痴話喧嘩はしないようにな」

「痴話喧嘩って誰がですか!」

思わず大きな声でツッコミを入れてしま

い、頭の奥がズキンと疼く。さっさと電話

を切ると外界の音を遮断するように毛布を

頭までかぶった。


「・・・どれもこれも倉持くんのせいよ」


そして再びふて寝した。頭が脈動するみた

いに激しい頭痛に耐えながら。次に目を覚

ましたのはインターホンが鳴ってからの事

だった。

「めんどくさ~い・・・出なくていいや」

玄関のドアを開ける事よりも眠気の方が勝

ってしまい、私は気にする事なく目を閉じ

た。すると再びインターホンが鳴る。放置

していると何度も何度も連続で鳴った。
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