はちみつ・lover
私は彼の呼び掛けでそーっと部屋から出

る。浴衣は薄紫の蝶がデザインされている

もので、髪はゆるくおだんごにして、装飾が

ついたピンを留めてみた。果たして似合っ

ているのだろうか。正直不安でしかない。

「・・・かっ・・・」


か?


「・・・かっ・・・」


か?何よ「かっ」て!?


「かっ、かっ、可愛い~~~!!!」


可愛いんかい!!


彼はメチャメチャ嬉しそうに抱きついてく

る。まるでご主人様に甘える子犬みたい

だ。

「あ~可愛い。悶絶するくらい可愛い。可

愛い過ぎてつらいぃ~~~」

何度も何度も啄むように口づけられる。彼

の熱気を肌で感じた。

「可愛い。いや、可愛い上にエロい。可愛

くてエロい。これ逮捕レベルですね」

「何よそれ。わけ分かんないわ」
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