はちみつ・lover
「葵さん・・・ん、堪んない・・・」

彼から受ける熱烈なキスに、私も夢中にな

って応える。顔の角度を変えてキスを続けて

いると、不意に誰かの声がした。

「なーにイチャイチャしてんのよ」

ビックリして、お互いにその声のした方を向

く。そこには日野と例の美人が手を繋いで

いた。

「あんまりイチャつくなよ。目の毒だ」

「黙れ野蛮男」

日野と飛鳥は相変わらずで、またも睨み合

っている。私と彼女は同時にタメ息をつい

た。

「そういえば、二人して何してるの?」

「決まってるじゃない。デートよ」

私が訊いた事に、彼女はためらう事もなく

そう応える。私はまさかと思いつつも質問

を続けた。

「ねえ、もしかしてだけどさ・・・二人っ

て」

「あぁ、結婚してるよ」

彼女はまたあっさりとそう答える。私も飛

鳥も目が点になった。

「はぁ!?お前こんな男のどこがいいんだ

よ」

「あぁ!?やんのかてめえは!」
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