先代の私 でも、、、
緊張ねぇ。



「初めて来たならあり得ると思うが」



「でもさー、正座してずっと喋らないんだよ!」



「………それは、緊張し過ぎだな」



正座してずっと黙ってるとなると、まるで反省させられてるみたいだな。



「喋りかけても、緊張しなくて良いって言っても固まっててね?もーどうして良いか分かんないよー!」

ードサッ



えっ………。



抱き付かれたと思ったら押し倒された!?



「静夜、何で押し倒した。頭打ってたらどうするんだ」



「えーでもさー、立ちっぱなしもなーって思って」



「だからって押し倒すか?」



昨日?

いやとにかく夜起こされた時と同じ体勢だ。



静夜の両手が顔の左右にあって、足も動きを封じられた。



………でも、可愛いなー。



静夜=可愛い、だからな。



「んー、僕がそうしたかったんだー」



そう言いながら、顔を近付けてスリスリと首元に顔を引っ付ける静夜。



可愛い……けどこの体勢だと慣れないな。



いつも座ってたり立ってたりの時にだからな、何気に昨日みたいに退かせないし。



「お姉ちゃんやっぱり良い香り~」



香りって……、匂い!?



いや、でも良い香りなら臭くは無いと受け取って良いか。



「肌も柔らかいから、まるでマシュマロみたい」



って、次は胸?



着物の上から胸の谷間に顔を埋める静夜。



そのまま身体の力を抜いて、私の上に乗っかり地味に重い。



「一緒に寝よ?」



「……」



断れない。


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