先代の私 でも、、、
シャワーで水とぬるま湯の境の様な温度のものを浴び、火照った身体を冷やす。



あー、気持ちいい。



……静夜は、こんな風にゆっくりお風呂に入れてるんだろうか。



朝遅れず登校し、サボってるらしいがトップの点数を取れるだけの勉強をし、

放課後、最近は桜花に付きっきりで家に帰宅するのは夜の遅い時間。



本当に、私は何も出来ないのだろうか。



頼って、もらえないのだろうか。



鏡に移る自分を見ながら思っても、鏡の中の私が私と違う動作をするわけもなく、

酷い顔をしてるなと思いながらシャワーを止め、水気を切って脱衣場に戻る。



タオルで全身を拭き、髪を拭き、寝間着の肌着と先程の羽織を羽織る。



春だからって油断しないでとかと、以前はよく注意されたんだが………。



とにかくドライヤーで髪を乾す。



静夜………。



あーもう、やはり遺伝はすごい。



顔、似てるん……だよな。



全体的に、何処と無くだが。



いつも早寝早起きで、とても甘えてくれる可愛い可愛い静夜。



あーもー、言うべきか?言うべきなのか?



それに………、いやいやいや、これは断じて関係ない。



考えるな、アイツの事は………。



まぁでも、これだけ静夜は頑張ってるんだし、もうじき終わるだろうし。



静夜に頼まれない限り、私が我慢出来る限りは待とう。



そう簡単に気持ちを落ち着けると同時に、あの事を考えるのもやめ、

明日も5時起きして静夜のお弁当作るぞー!なんて私らしくもない気合いを入れるのだった。

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