先代の私 でも、、、
足音も近付いて来、静夜も足音を聞き取ったらしい。



「そっかー、そろそろ帰らないといけないんだー」



確かに倉庫を幹部全員が空けてるのは感心しないな。

……まぁ、攻められても下っ端だけで相手させてるだろうが。



「あー、どうか敵対しようとする族が現れませんよーに」



そう言いながら、顔を私の胸の谷間に埋め抱き締めてきた静夜。



「柔らかくて気持ち~」



柔らかくてって……、まぁ良いんだが。



スリスリとしばらくしてから、スッと元の体勢に戻ったと思うと、

今度はゴロンと太ももの上で横になり、膝枕状態になった。



「彩華、静夜、ここですか?」



っ!

名前、呼び捨てだ。



思わず頬が緩む。



「あー、お姉ちゃん照れてる」



下から静夜に見上げられ言われたが、確かに照れていた。



「入りますよ」

スッ



襖が開き、居たのは6代目達。



「………」



ジーっとこちらを見つめてくる一同。





ハテナを浮かべて考えてると、6代目の方を見てから静夜がどうしてかニヤっと笑い言った。



「大丈夫だよ、綾人。僕達にはこれ普通だから。ね?お姉ちゃん」



こちらに向けた笑みは天使そのもので可愛く愛らしく、

思わず頭を撫でた。



「あぁ。逆に何かおかしいか?」



ーー「………」



えっ、絶句?

何か酷いな。

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