愛をしらない僕達は
長谷川 明日香
小さい頃から、
両親は共働きで兄弟もいなかったから
ずっと1人だった。
ただいまって言っても誰もいないし、
いってきますって言っても誰もいなかった。
夕食も朝食も自分でどうにかしなさいって
お金だけ渡されて、何もつくってくれない。
いまじゃ、かなり料理の腕前がいい。
誕生日もクリスマスもいつも1人だった。
風邪をひいた時も誰も看病してくれないし、
授業参観や運動会とか学校の行事にも
1度も来てくれなかった。
お弁当だって、いつも自分で作ってた。
あ母さんもお父さんも、
私の事を見てくれなかった。
テストで100点とっても、
お遊戯会で主役になっても褒めてくれない。
褒めて欲しいって頑張る程、
どんどん優等生になって私じゃないみたい。
それでも、両親は褒めてくれなかった。
親に怒られた事もなかったって騒いでる
皆が羨ましかった。
今でも忘れられない事がある
小学4年生のお母さんの誕生日の事。
私はお母さんに誕生日ケーキを作った。
お部屋に飾り付けもして、
喜んでもらおうと精一杯頑張った。
だけどお母さんは、
『仕事の邪魔しないで』って
一言だけ言ってわらってもくれなかった。
それは、私という存在が邪魔だ。
って言われてるみたいで悲しかった。
それからは、私は両親の邪魔にならないように生きてきた。
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