僕と城矢君の平行線は。
僕の日常はいつも保健室だった。

城矢翔という人間は。

「出席とるぞー。荒井、加藤、佐々木___星南…星南はどうした?」


ガラガラと教室の後の扉が開く音がする。

それと同時に聞こえてきたのは透き通った中性的な声。


「すみません。遅れました。」


「遅刻だ。気を付けなさい。」


担任の言葉に軽く一礼をして自分の席に向かう。


みんな見すぎ。


彼女は心の中で呟き席に着いた。


今日も始まる。


退屈な学校生活が。





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