僕と城矢君の平行線は。
「…さん…ほし…ん!…星南さんっ!」

「っ!!……城矢君…?」

「よかった。うされてたよ。」

片を揺らされて起きた。

さっきのは夢…?

ということは、いつの間にか寝ていた?

城矢君が眉間にしわを寄せて、心配そうに見てくる。

グラウンドには人が居なくなっていた。

授業がもう終わっていたみたい。

「もう…私は大丈夫だから…。」

「星南さん…?」

まだ全身で脈を打っているのがわかる。

余韻があるせいか頭は覚醒していない。

心をどこか遠いところに置いてきてしまったような、寂しさがある。

早く、ここから離れなくちゃ。

誰にも見られないところに。

僕は足に力を入れ立ち上がった。

ふらつくが、なんとか歩き出す。

「待って!星南さん!俺も行くよ!」

「大丈夫です。もう帰るだけなので…1人で… 」

やばい。

体に力が入らない。

倒れる__


グイッ


「だから言っただろ__いいから俺に掴まれ。」

「あ…りが…と…。」

「っておい!」


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