社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
仕事中の失敗はなかったのだけれど、麗紗さんの電話の件と相良さんとのやり取りの件で仕事に身が入らないままに、定時までの時間は過ぎてしまった。
相良さんももうすぐ上がれるとのメール連絡を受け、近場のカフェで待機中に不穏な空気が流れ込む。
カツカツとヒールの音をフローリングの床に響かせ、颯爽と歩いて近付いて来る女性。
カフェの店員さん、お客さんの眼差しを一点に集めたかの様に皆が見惚れる姿。
間違えない、"あの人"だ───……
「御一緒しても良いかしら?」
「え、と…は、はいっ、」
「じゃあ、遠慮なく」
座っている私に向かって、上から見下ろす様に艶やかに笑って、椅子を引いて正面に座った。
ふんわりと漂う香水の甘い香り。
目鼻立ちのハッキリとした整っている顔、艶のあるストレートな髪、華奢な手足にボリュームのある胸。
誰もが振り帰らずにはいられないだろう容姿に対して、女性の私でも見惚れてしまう程の美人さんな麗紗さん。
素敵過ぎる……!
息を飲み、何も発せずにいると話を切り出して来たのは彼女だった。
「胡桃沢さん…だったわよね?ストレートに聞くけど、大貴の彼女なの?」
「…えと、あの…」
社外の人だし、本当は大威張りで『彼女です』って伝えたい。
・・・けれども言ってもいいのか駄目なのかよりも、この人が元カノだとしたら、私なんかが彼女だと宣言するのが身分違いの様で恥ずかしい。
相良さんももうすぐ上がれるとのメール連絡を受け、近場のカフェで待機中に不穏な空気が流れ込む。
カツカツとヒールの音をフローリングの床に響かせ、颯爽と歩いて近付いて来る女性。
カフェの店員さん、お客さんの眼差しを一点に集めたかの様に皆が見惚れる姿。
間違えない、"あの人"だ───……
「御一緒しても良いかしら?」
「え、と…は、はいっ、」
「じゃあ、遠慮なく」
座っている私に向かって、上から見下ろす様に艶やかに笑って、椅子を引いて正面に座った。
ふんわりと漂う香水の甘い香り。
目鼻立ちのハッキリとした整っている顔、艶のあるストレートな髪、華奢な手足にボリュームのある胸。
誰もが振り帰らずにはいられないだろう容姿に対して、女性の私でも見惚れてしまう程の美人さんな麗紗さん。
素敵過ぎる……!
息を飲み、何も発せずにいると話を切り出して来たのは彼女だった。
「胡桃沢さん…だったわよね?ストレートに聞くけど、大貴の彼女なの?」
「…えと、あの…」
社外の人だし、本当は大威張りで『彼女です』って伝えたい。
・・・けれども言ってもいいのか駄目なのかよりも、この人が元カノだとしたら、私なんかが彼女だと宣言するのが身分違いの様で恥ずかしい。