社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
LAST*社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
時は流れて彩羽コーポレーションの社員となった私は、以前に相良さんが話していたオーベルジュでの食事会、幹部会を無事に済ませて、大きいイベントの残りは保育園の完成披露パーティーを残すのみとなった。


オーベルジュでの食事会は彩羽コーポレーションが保育園を設立する事を知った社長の父(副社長の祖父)、つまり花野井不動産の会長が海外から一時帰宅し、関係者を集めた食事会だった。


食事会の後は副社長と秋葉さんと一緒に花野井家を訪れ、雑談をした後は次の日が休日な事もあり無理矢理に泊まる事に。


広々とした部屋で秋葉さんと社長と三人で女子会トークをしながら、夜中まで話し込んだ。


世間ではやり手な女社長で通っているけれど、社長の仮面を外せば、お姉さんの様に親しみやすく夢のある女性だと思う。


「和奏は緊張しないの?食事会でも慌てずに堂々としていたから驚いた…」


「さすがに緊張はしますよー。…ただ、相良さんが後ろ指刺されるのは嫌なので、努力はしました」


「ピアノコンクールの時と変わってないね。本番になると誰よりも堂々としてて、物怖じしない」


「…そんな事はないですけど……」


食事会と花野井家からの帰り道、送りの車の中で相良さんに褒められた。
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