社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
実際に結婚生活が始まってからになるけれど、猫も家族に迎えるつもり。


"猫と暮らす"事が相良さんの囁かな夢らしいから……。


子供も居て、猫も居て、愛が溢れた賑やかな生活を想像してしまう。


相良さんとなら、絶対に幸せになれる。


……だって、誰よりも私の事を大切に扱ってくれるし、一番で考えてくれているもの。


二人きりの時の相良さんはとっても激甘なんですよ!ってバラしてしまいたい位に、自分でも自覚出来る程に溺愛されている。


「……さてと、俺はもう行くから、和奏は早く掃除を済ませて戻りな。今日はもう会えないけど…帰ったら連絡して」


「…は、はいっ。良いお年をお迎え下さいっ」


「はぁ?和奏は年内まで会わないつもりなんだ?…別に良いけどっ」


椅子から立ち上がった相良さんに上から、ギロリと睨みつけられた。


久しぶりの威圧感に硬直してしまう。


「わ、わ…、ち、違いました!間違えです。今のは!受付で別れ際の挨拶をされた時に返答してるので間違えました…」


「ばぁーかっ!…まぁ、和奏らしくて楽しいけど…」


頭をポンポンと軽く叩きながら、笑顔になった相良さんに思わず抱き着いてしまう。


「今日は奈子ちゃんと食事に行きますけど…明日は何にも用事がないので、朝にお迎えに来てくれます?」


「さぁ?気分次第かな…」


「相良さんの事だから絶対に来ます」


「…じゃあ、名前で呼んでくれたら考える」


「…だっ、大、…貴…」


「……うん」


「…………大貴、これからもよろしくお願いします」
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