社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
条件6*公休は羽目を外して遊ぶ!
デート1日目の今日は正に猛暑日。


玄関の外に一歩出ただけで、うんざり。


暑い、・・・暑すぎる。


真夏の東京は私にとっては地獄。


なるべく汗をかかない様にと駅までの道のりはバスを使用。


少し早めについて、メイクを直してから相良さんとの待ち合わせ場所に行く予定…だった。


バスの停留所から何となくだけれど、姿が見えたのは相良さんだと思う。


駅前のテイクアウトありのコーヒーショップの窓側に座り、スマホと睨めっこしていた。


眼鏡はしていなかったが、きっとそうだと思い、コーヒーショップの前まで足が勝手に動き出す。


目の前を通り過ぎた時に目が合い、"おいで"と手招きされた。


「相良さん、早かったんですね」


「…流石にちょっと早かったから、涼んでた」


店内は涼しくて、心地よい。


本当は駅の改札口前での待ち合わせだった。


待ち合わせ時間より30分以上前に着いてしまった相良さんは、スマホで調べ物をしていたらしい。


紺色のリネンシャツの下にボーダーのTシャツ、ベージュのストレートパンツに黒のベルト付きのサンダル、綺麗めなカジュアルの格好な相良さんはとても新鮮。


改めて惚れ惚れしちゃいます。


私はと言うと…肩フリルのついたホワイトカットソーに花柄の刺繍のついた薄いピンクのチュールスカートに紺色のリボンがついたサンダル、可愛らしいカゴバッグを合わせたコーディネート。
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