社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
田舎から出てきた私は一緒に乗ってくれる人も居なくて、…かと言って一人で乗るには寂しく、水上バスは初めての体験。
遊覧船とは、また違った感覚。
水面に光が反射して、とても綺麗。
東京湾から見える景色がゆっくりと通り過ぎて行く。
暑過ぎるせいか、デッキ部分には誰も出て来る気配はなく、私達二人だけの空間。
「私、初めて乗ったので嬉しいです」
「……そう、喜んで貰えたなら良かった」
ついでに言うならば、社外では常語に戻るのも嬉しいです。
私はあの日以来、呼び捨ての名前でも呼べず、常語でも話せずに社内での感覚のまま、"さん付け"に敬語を使用してしまう。
いつになったら、自然なままに話せるようになるのだろう?
「水族館行ったらペンギンを見たいです。それから、熱帯魚も見たいです」
「…和奏が見たい場所、全部見たらいいよ。暑いから中に入ろう」
景色を眺めながら見たい場所を伝えると快く承諾してくれて、真夏日で流石に相良さんも暑かったのか、手を引かれて中へと誘導される。
さり気なく、呼び捨てで呼んでくれる事が何よりも嬉しくて、顔が緩んでついついニヤケてしまう。
そんな姿を見ては指摘されるけれど、本当に嬉しいんだから仕方がない。
遊覧船とは、また違った感覚。
水面に光が反射して、とても綺麗。
東京湾から見える景色がゆっくりと通り過ぎて行く。
暑過ぎるせいか、デッキ部分には誰も出て来る気配はなく、私達二人だけの空間。
「私、初めて乗ったので嬉しいです」
「……そう、喜んで貰えたなら良かった」
ついでに言うならば、社外では常語に戻るのも嬉しいです。
私はあの日以来、呼び捨ての名前でも呼べず、常語でも話せずに社内での感覚のまま、"さん付け"に敬語を使用してしまう。
いつになったら、自然なままに話せるようになるのだろう?
「水族館行ったらペンギンを見たいです。それから、熱帯魚も見たいです」
「…和奏が見たい場所、全部見たらいいよ。暑いから中に入ろう」
景色を眺めながら見たい場所を伝えると快く承諾してくれて、真夏日で流石に相良さんも暑かったのか、手を引かれて中へと誘導される。
さり気なく、呼び捨てで呼んでくれる事が何よりも嬉しくて、顔が緩んでついついニヤケてしまう。
そんな姿を見ては指摘されるけれど、本当に嬉しいんだから仕方がない。