社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
少し間が合った様に思えたけれど、相良さんはドラマから目を反らさずに見たままで「お言葉に甘えて…」と返してきたので一緒に夕飯を食べようと言う事だろう。


確認はまだしていないが、冷凍庫の中には買い貯めしておいたお肉やカットされたシーフードなどがあったはずだ。


野菜も少しあるし、何とかなりそうかな?


「私、作って来ますね。相良さんはドラマを見てて下さい」


「…手伝うよ」


ドラマの途中で立とうとした時、相良さんに腕を掴まれて隣に座らされた私。


隣に座ると、微笑を浮かべた相良さんは優しく手と手を重ねる。


今の優しい微笑みが鼓動を加速させる。


垣間見る優しさと会社での扱いの差に踊らされて、日に日に好きになっていく感情が止められない。


「この1話を見終わったら作ろう…」


「…はい」


隣に居るだけで良いなんて、嘘だ。


本当はもっと独占したいし、相良さんの事を知りたい。


見てるだけなら、こんなにも好きになる事はなかったのかなぁ?
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