社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
バターを溶かして玉ねぎ等の野菜とシーフードを炒め、ご飯を投入。


簡単ピラフを作っている間に相良さんが、「カトラリーはどこ?」と聞いてきたので、カトラリー?とは何でしょう?と思い、聞き返した。


「フォークとスプーンの事。テーブルに並べてくるから」


あぁ、そうか。


カトラリーとは食卓用のフォークやスプーンの総称をいうのか。


無知な私をさらけ出したのにも関わらず、馬鹿にもせずに受け流した相良さんはテキパキと食事の用意をしている。


単に呆れられたから何にも言わないのかな?


「…和奏、この並べ方、覚えておいてね」


自分1人だけで食べる時は、何を食べるにしても箸だけで済ませてしまうのがほとんどだけれども…相良さんはお店の様に綺麗にカトラリーとグラスを並べていた。


「はい、もっと勉強します。お店みたいですね、雰囲気変わりますね」


「…和奏が作ってくれた食事だから、より美味しく食べれたらと思って」


「そんな事言って、食べてみて不味いとか言うんでしょ?」


「言わないって。バターと塩コショウしか入れてないんだから、安全圏でしょ!」


「や、やっぱり、信用されてないー。相良さんの馬鹿ぁっ」
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