満月の扉
「えっどれ?」
どんな星かと思い、おばあちゃんの側に近より、夜空を見上げた。
おばあちゃんが指していた星は鈍い小さな光を出していて、さっき俺が指差した宝石みたいな星とは比べ物にならない星だった。
「えっ?おばあちゃんあんなのがほしいの?」
驚いて俺は大きな声でおばあちゃんに聞いた。
おばあちゃんはどうしてあんな星がいいのかわからなかった。
するとおばあちゃんはまた優しく微笑み、俺に言った、
「いいかい陽平。宝石のような輝きだけが『ホンモノ』じゃないんだよ。宝石のような輝きを目立たせているのは小さな光なんだよ。」
おばあちゃんは小さな声で言った。
優しく微笑みながらおばあちゃんは俺の顔を見つめ優しい口調で言った。
その口調は俺に大事なことを言っている気がして、おばあちゃんの顔を見つめながら聞いたが、小さな俺は理解はできなかった。
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