満月の扉
扉があります。
そりゃあるだろ。
とかなしで。
あるはずのない扉がある。
「えっ………?何これ?扉?てか何でこんなに光ってんの?」
目の前にある扉はさっきの流星のように光輝いていた。
しかし流星のようなチカチカした光ではなくて、なんか神々しいっていうか…月の光のような輝きが扉から出ていた。
俺は恐る恐る扉に近づき、扉を見回した。
扉には月のマークがつけられていて、真っ白だが、少し古い洋風の扉だった。
さらに見ると真っ白な扉には無数の傷があり、古くから使われていたことがわかる。
…この扉の後ろって………まさか………
俺は瞼を閉じ、ひとつ深呼吸をした。そして瞼を開いた瞬間に扉の後ろを覗き込んだ。
「…………やっぱそういう展開かよ………」
扉の後ろの覗くとそこはやっぱり見たことのある風景で。
扉の後ろは今俺がいる屋上の風景だった。
…………何……この扉…………?