満月の扉




扉があります。



そりゃあるだろ。
とかなしで。



あるはずのない扉がある。


「えっ………?何これ?扉?てか何でこんなに光ってんの?」



目の前にある扉はさっきの流星のように光輝いていた。



しかし流星のようなチカチカした光ではなくて、なんか神々しいっていうか…月の光のような輝きが扉から出ていた。



俺は恐る恐る扉に近づき、扉を見回した。



扉には月のマークがつけられていて、真っ白だが、少し古い洋風の扉だった。



さらに見ると真っ白な扉には無数の傷があり、古くから使われていたことがわかる。



…この扉の後ろって………まさか………



俺は瞼を閉じ、ひとつ深呼吸をした。そして瞼を開いた瞬間に扉の後ろを覗き込んだ。



「…………やっぱそういう展開かよ………」



扉の後ろの覗くとそこはやっぱり見たことのある風景で。
扉の後ろは今俺がいる屋上の風景だった。



…………何……この扉…………?










< 17 / 23 >

この作品をシェア

pagetop