満月の扉



痛さで意識が朦朧とするなか、レスラーくん(命名、俺)は大きな声で言ってくる。



「大体お前何なんだ、誰なんだ?見た目は僕らそっくりだが…『満月の扉』から出てきたってことはツキビトじゃないんだろうし…」



付き人?
何のですか?何?天国へのみたいな?



「オイ!お前何なんだ?誰なんだ?どこから来たんだ?オイ!起きろ!」



レスラーくんはそう言いながら力任せに俺を揺すった。
それがまた揺するっていうか…なんか振り回されてる?



ついにキレた俺はレスラーくんの手を振り払い、目をぱっちり開け、起き上がった。



「さっきから何やねん!人にパンチしたり、振り回したり!俺はお前のサンドバッグか!」



なんで関西弁?
みたいなことは置いといて、目をぱっちり開けた俺が見たものは…。



「なんだ、起きてたか。死んだかと思った。」















真っ黒なサラサラストレートヘアの髪。



真っ白で美しい肌。



キリリとした、気品のある顔立ち。











一言でいうと、美少年。
今でいう、イケメンっていう奴がいた。












えっ?レスラーくん(命名、俺)?








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