Lingerie~after story~




決してイズミの事をとやかく言える立場じゃないな。なんて自分批判は置いておいてだ。

とりあえずオネエ口調に戻ったイズミが『残念』なんて言って頬を突く程度に収めてその身を離してくれたことには心底安堵し息を吐く。

さすがにほんの少しこの場に慣れてきた心臓が、未だ平常よりは早いけれどその早さを安定させたと感じられる。

そんな事さえ読んだかのようにだ、

「久しぶりじゃない」

「あ、……うん、」

「あの日から面白いくらいにあからさまに避けてくれちゃって。ここにも顔出さないし」

「いや、……ん~~~…っ…避けてたかそうじゃないかで言えば避けてたんだけど……」

「フハッ、あんたって変なところでは正直よね。普段は捻くれて素直じゃない癖に」

「悪かったわね。とにかく、イズミを避ける為だけにここに来なかったわけじゃないの。それにここに来る仕事もなかったし」

「でも、九条を覗きにも来なかったじゃない。……いや、来てたけど、覗ける位置まではこないでとんぼ返り?」

「っ……知っ…て…」

「私のミモリセンサー馬鹿にするんじゃないわよ」

ええ、ええ、馬鹿になど出来ません。

いや、本当に今まさに感心し直しましたとも。


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