Lingerie~after story~
セックスがこんなに体力を消耗するものだなんて知らなかった。
こんなに長時間するような行為だなの?
さらには思考が鈍るものだなんて。
お酒以上に酔って溺れて……感情が制御出来なくなるものだったなんて。
制御できなくて……ますます……、
…………九条くんが好きとか………思考が乙女すぎて痛い。
「………九条…くん、」
「ん~?」
「その………」
「何?あ、暑い?離れる?」
「っ……ダメっ!」
あ、思わず振り返っちゃった……。
しかも……驚かれてる。
「っ…………」
「あっ…………そっ、そうじゃなくてっ」
「…………」
「い、いや…違くてっ……えっと、」
「うん、……何?」
あ、優しい声音だ。
落ち着いてと宥める様な。
実際に宥める様に、首の裏に落とされる口づけの優しい事。
ああ、やっぱり人肌って……
「っ…………だ、抱きついても…………良いかな?……って……」
つい……素直になってしまいたくなる。
「フフッ、それも……今更じゃない?」
「そ、そうかも…だけど………さっき……ぼやいちゃったから」
ぼやいた癖に……甘えるとかなんかどうなの?って思うじゃない。
そんな理性から今も行動には移せずもどかしくも彼の腕の中に収まっていれば。
「……いいよ。ってか、いちいち確認しないで抱きついてよ」
許可の響きが吹き込まれると同時、くるんと強引に返された身体が彼と対面して視線が絡む。