Lingerie~after story~
そんな彼に見初められたのはどうやら私の体のラインであったらしく、こちらの意気込みなどまるでお構いなしにじっくりと満足いくまで触り切ったかと思うと彼のデザインした下着をつけるように命じられた。
色めいた情事など皆無。
それでも愛情持って貪るように這う指先に熱に視線に、女として心が誤作動しない筈がなく。
まんまと…だ。
見事堕ち込み異性として彼を意識してしまえば後は自分の意志など抑制の意味を持たず。
一日一日と日を重ねる毎に彼への想いは増して、同時に関係性へ苦悶した一週間。
私の想いは本物になろうと、彼のそれは伴わないのだと苦悶した。
私自身ではなく、彼が思いを馳せ焦がれてくれるのは私の体だけなんだと。
その苦悶に耐え切れずとうとう『別れてください』と切り出したのは記憶に新しい数時間前。
もう限界だと、情けなくも泣きながら醜態覚悟で自分の想いの内を全て曝け出したのだ。
終わりを覚悟して。
嫌われて呆れられてお終いだと。
そう……思ったのに。
私の感情の爆発を静かに聞き入れてくれていた彼が放った第一声は、
『本気じゃねぇとか馬鹿な事言えねぇように……今すぐ剥いで犯しきってやろうか?』
いや、今思い出しても震えが来るほど彼の静かなる憤りは恐ろしかったですよ。