Lingerie~after story~
その指先がトンっと胸を着くのと同時、
「不安なんて抱かないけどねえっ」
「……何?」
「……………っ……寂しかった」
「っ……」
やべっ、思わず噴きそうになった。
そんな悔しさ全開に小声でやっと本音を語るなよ。
どこまで意地っ張りで不器用な生き物なんだと愛着が増すような彼女の弱音の吐露。
うっかり噴きそうになった口元を押さえてみたけれど、どうやら彼女には感づかれてしまったらしく再び憤りの炎を燃え上がらせると、
「本っ当、ふざけんなってのたうったわよっ!散々一週間で私のこと依存させておいてサラッと放置するとかどういう事!?無責任!!」
「いや、そもそもはミモリさんが俺を嫉妬させるからじゃん」
「そっ……」
「それに、嫉妬されないって不満げだったじゃない、何でいつもみたいに独占欲全開に怒ってくれないの?って不安に目ウルウルさせて、」
「っ……思ったよ!そうだよ思いましたとも!だから……依存させられてるって言ったじゃん!九条くんの望むままに依存してるよ不本意ながら!だからその責任はちゃんと取って私に寂しい思いなんてさせない___」
させねえよ。
ミモリさんが俺だけに縋りついてみせるならね。
開き直ったような自棄の叫びは彼女のここ数日の俺への執着に満ちている。
それに感情が刺激されない筈もなく、感無量だと感じるより早く彼女の言葉を遮ってその不器用な姿をキツク抱きしめてしまっていた。