Lingerie~after story~
「人肌って……なんか安心する。気持ちいい…」
「何それ、煽り?」
「なんでよ?」
「いや、もっとダイレクトに人肌感じて気持ちいい事して欲しいって事なのかと」
「九条くん、」
「分かってます。せっかく懐きかけてる猫を驚かして逃がす気はないしね」
そう言いながら頭を撫でてくる手の感触は相変わらず気持ちが良い。
安心する温もりも得て、更にはベッドの中と言う心地の良い状況に睡魔が浮上しないわけはなく。
無意識にもウトウトと自分の視界も思考もぼやけ始めていた頃合い。
「おやすみ、ミモリさん」
そんな眠りに誘う柔らかい声音に『おやすみ』を返す気力も最早ない。
本当……人肌って安心する。
……あれ?
でも………
そんな思考が途切れ途切れ。
浮上した違和感すらもあっさりと睡魔に攫われて、深い眠りに沈んでいったのだ。