Lingerie~after story~




「ってか、いつまでそこで浮気してるつもりなのミモリさん」

「っ!!?」

不意に開いたガラス扉とそこから顔を出した彼の不機嫌な声音。

それに馬鹿正直にビクンっと肩を跳ね上げさせて、恐る恐る振り返れば黒いオーラを纏った九条様の降臨。

あああ、なんか機嫌悪い。

いや、多分理由は明確で私とイズミの仲良し相談会のせいなんだろうけども。

でも……

「い、いつ…いつから?」

「結構前からなんか来てるなとは気が付いてたけど?入ってこないって事は仕事の事じゃないんだろうし、こっちからわざわざ声かける必要もないかなって流してたら……オカマと浮気」

「浮気って……ただ話してただけだって」

「へぇ、やましい話じゃないならどんな内容か言えるよね?」

「っ……」

「ほら、言ってみてよ。勤務中にらしくなく盛り上がってた世間話の内容」

もう、とことん不機嫌ですね。

こうなった九条くんは本当にどこまでも恐ろしくて苦手だと感じてしまう。

嫉妬故の攻撃なのだけども『可愛い』なんて感覚を抱かせない程の猛攻だから困ってしまう。

結果私の出来る対応と言えば言葉に詰まって萎縮するのが多々で、今もどう受け応えるべきか悩みあぐねていた場面。


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