Lingerie~after story~
不意に動かされ浮遊感を得た身体には色気のない声を思いっきりその場に響かせてしまった。
そうしてようやく我に返り私を抱え上げた彼の顔に恐る恐る視線を向ければ、……っ瞳孔開いてませんか?気のせいですか?
気のせいであってほしい。
そんな淡い願いは淡すぎたらしく、長ったらしい前髪の片側だけを耳にかけ、クリアな水色の眼光は美しくも危険を孕んで私を移しこむ。
捕食者の眼光だ。
「何……煽ってんの?」
「ふぁっ!?い、いや…煽ったようなつもりは微塵もないんだけど?……えっ?…なに?…むしろ……煽られた…の?…ですか?」
「煽られましたねえ。ってか、あんなん煽り以外の何物でもないと思うんだけど?」
「どんだけ都合の良い解釈!?私はただ九条くんがキャラ無視して可愛くありすぎだってお説教を…」
「都合良し?お説教?そういうけどさ、どんだけ俺の事舐めるように観察して記憶してんの?そんな熱烈な視線向けて悶えてたとか言われて煽られない男がいると思う?」
「っ…!!い、いるっ!絶対にいるっ!」
「そ、まあ他の男なんてどうでもいいよ。俺は簡単に煽られる程ミモリさんに惚れ込んでる。……一週間も生殺し食らってるしな」
「っ___!!」
「いい教訓になったでしょ?」
ヤ、ヤバい……食われる。