Lingerie~after story~



それにしても……

「ああ……今日もベビードールが悲しい程濡れて……。こんな綺麗な生地なのに勿体ない」

「だから、それ取っ払って直にキスしようとしたのにミモリさんが待ったかけたんでしょ?」

「っ……そ、そういう事じゃなくて!ランジェリーの用途がおかしいでしょって事を言いたいの!本来は肌を守るためのモノなのにっ」

「……いや、その理由で言うならおかしくないでしょ?この柔らかい唇だって肌でしょ?それを守る為に生地越しにキスしてるんじゃない」

「ぐっ……揚げ足取りで屁理屈な……」

「それに、布越しキスに可を示して人の唇奪ってくれたのミモリさんの方だからね?」

「っ~~」

「直キスよりエッチな気分になりやすいキスを率先してしてくれるなんて……ミモリさん大っ人~」

「っ~~~!!!」

彼のどこまでも意地の悪い言葉の選別と笑顔の追い込みに、ぎゃあぁぁぁぁぁ!!!っと羞恥の悲鳴を上げたのは心の中でだけ。

それでも表情や肌は複雑な葛藤をもろに示して彼を喜ばしているらしい。

耳まで熱い肌はきっと頬から赤くて、それでも反発心を示して眉尻は上げてみるのに肝心な目は羞恥と悔しさからの涙が薄らと潤む。


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