記憶の中の君は甘かった。
いつもの幸せ
「おはようー!」


朝、私は教室の扉を勢いよく開けた。


神崎 藍 高校一年生。


目立ちすぎず、大人しすぎずな、普通の女子高生。


そんな私の目の端には、ツヤのある黒髪が映っていた。


星宮 碧。その彫刻のような美しい顔立ちや繊細な仕草から


通称、「ガラス王子」と呼ばれている。


そんな王子様とは全く釣り合わない私だけど、


私たちは幼稚園の頃からの幼馴染みで、そして、付き合っている。


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