記憶の中の君は甘かった。
三限目は体育だった。


碧は昔から運動が得意で、今日はその中でも碧が最も得意とするバスケットボールの授業だった。


けれどもやっぱり様子がいつもと違う。


いつもシュート率100%の碧が、シュートをすべて外している。


これにはさすがにクラスメイト達も気づいたらしい。みんなしきりに碧に声をかけている。


その時-




...バタッ



私の目の前で碧が倒れた。



「碧!?」


私が何度呼びかけても、碧からの返事はなかった。
その後碧は救急搬送され、学校に戻っては来なかった。
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