愛人契約
「分からないじゃない?頑張ってみなさいよ。」

先輩は、私の肩を叩いた。

「もう~。先輩には、負けます。」

「当たり前じゃない!」

こうやって先輩と笑い合っていると、ほっとする。

ここ数日間、幸せだったのと同時に、この幸せが壊れるのが、怖かったから。


1時間後、先輩に手伝ってもらったおかげで、私は仕事を終える事ができた。

「ありがとうございます。帰りに、何か奢らせて下さい。」

「うわ~。仕事手伝っただけで奢って貰えるなんて。これからも、ちょくちょくお邪魔しようかな。」

「先輩ったら。」

そんな時だった。

会社の前に、勇介さんの車が停まっているのが見えた。

「どうしたの?」

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