イケメン部 〜第3巻〜
ゴロゴロしている西条は、何も気にかけていないようだがーーー。



すると御影は突然荷物をまとめ始め出した。

そして、



「…すまない、先に上がる」



あまり体調が宜しくないのだろう、痛々しそうに胸元を押さえたまま、静かに部室から出ていった。


部屋に残された3人。

澪和は怖かった。

伝統部がバラバラになってしまいそうで。


城津もこのまま戻ってこなかったらどうしよう、とか。

御影にしても、何かの病気だったら…

なんて事ばかり。



そんな事を考えていると、自然と涙がこみ上げてきた。


視界がぼやける。



「…海空さん」



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