イケメン部 〜第3巻〜
桐神の優しい言葉が降りかかる。


泣くつもりはなかった。

だがーーー



「…全部、私のせい…で」



自分のせいで部員達がバラバラになってしまうのが申し訳なくて。

何も出来ない自分が情けなくてーーー



思わずその場にしゃがみこんだ澪和を見て、西条はムクっと起き上がった。


そしてゆっくり澪和の隣に座り、



ポンポン…



「……っ!!」



頭を撫でてきた。


贅沢。

伝統部の部員達は皆、学校中の女子たちからキャーキャー言われる存在。

いわゆる「モテ男」といったものなのだ。


そんな人達に囲まれてーーー
ましてや、取り合われてーーー




「……なんで私なんですか」


「…海空?」


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