イケメン部 〜第3巻〜
咄嗟にそんな言葉が澪和の口から漏れた。

西条は不思議そうに眉をひそめる。





なんで皆、私の相手ばっかりするのーーー?

可愛い子なんて、他に沢山いるのにーーー





ゴシゴシッと勢いよく腕で涙を拭うと澪和はバッと勢いよく立ち上がった。

そして、部室の隅に置いてあったカバンを手に取る。



「…海空、帰るのか!?」



後から西条のどことなく寂しそうな声が追ってくる。


澪和は振り返る事ができなかった。


今振り返ったら、きっとまた泣いてしまうからーーー



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