イケメン部 〜第3巻〜
どこの病院へ行っているのか聞きたかった。

だが、この雰囲気の中、いかにも御影の事が好きそうな女子生徒…ましてや先輩になど、聞けるはずもなかった。



「あ、ありがとうございます…っ」



澪和は深々と頭を下げ、立ち去ろうとした。

が。



「ちょっと待ちなよ」


「……っ」



鋭い声が後を追う。

澪和はその場に立ち止まった。



「まこちゃんに何の用なのって聞いてんの」


「……っ」



先程の女子生徒の声だ。



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