イケメン部 〜第3巻〜
そして、西条が右手の拳に力を込め始めた時ーーー
「すみませんっ、先生の呼び出しで遅れましたっ」
伝統部唯一の女子部員、海空澪和が部室に入ってきた。
その途端、西条は握っていた拳を広げ、まるで何事も無かったかのように澪和に近づき、
「よ、よぉ!」
片手を挙げて、挨拶をした。
御影は今度はもっと深いため息をつく。
桐神は御影のため息を聞く度に冷や汗が出てきて気が気じゃなかった。
だが、澪和の登場により、桐神の心配も少しは和らいだ。
西条は澪和に怖がられるのが嫌なため、澪和の前では温暖で優しい男子高校生を演じる事を胸に決めたのだ。
「すみませんっ、先生の呼び出しで遅れましたっ」
伝統部唯一の女子部員、海空澪和が部室に入ってきた。
その途端、西条は握っていた拳を広げ、まるで何事も無かったかのように澪和に近づき、
「よ、よぉ!」
片手を挙げて、挨拶をした。
御影は今度はもっと深いため息をつく。
桐神は御影のため息を聞く度に冷や汗が出てきて気が気じゃなかった。
だが、澪和の登場により、桐神の心配も少しは和らいだ。
西条は澪和に怖がられるのが嫌なため、澪和の前では温暖で優しい男子高校生を演じる事を胸に決めたのだ。