イケメン部 〜第3巻〜
澪和は桐神の表情を見て、言葉には出さないが、何となく自分が来る前の部室の様子を察した。


そして、あたりを見回し、



「あれ?…城津先輩は…」



城津がいないことに気が付いた。

それを聞くと西条は、



「あぁ、アイツなら今日早退したぞ」



手に持っていたコーラを勢いよく飲みながら言った。



「早退ですか…!?」



澪和は不安そうな顔をする。


それを見た西条は、



「…まさか、あいつの家に行こうなんて考えてねぇよな?」



声を微かに震わせながら言う。

その言葉に御影もピクリと耳を立てた。


澪和は、少し悩んだ表情をした後、



「…お見舞いくらい、行かなきゃじゃないですか」


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