イケメン部 〜第3巻〜



「生憎諦め際が悪くてね。…ていうかテメェ!抜け駆けしたくせに!絶対ぇ許さねぇ!」



ビシッと城津を指さした。

城津はアハハ、と決まり悪そうに笑いながら頬をポリポリとかいた。



「…あれは、まぁ…。仕方なかったんだ。熱で頭がどうかしてたんだよ」


「言い訳なんか見苦しいぞ、コルァ!!」



他の部員を他所に、城津と西条の睨み合いが始まった。


それを見ながら、桐神は「やれやれ」とため息をついた。


澪和は御影から渡されたお菓子の箱をカバンにしまおうとして、ある事に気がついた。



「……手紙?」



小さなメモのようなものが挟まっていた。

他の部員にはバレないように、部屋の隅でそっと開いて、中を見てみるとーーー



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