Dream 『気づけば、恋してたよ』
空高く、見えない空高くからヒラヒラと舞う雪の花弁を見つめていた。
寒くもなく、ほんのり温もり感じる花弁を手のひらに受け止めて……
消えていく。
『 ねぇ 今 君の顔、とても穏やかだよ 』
「 穏やか?」
そうかもしれない。
ずっと毎日、学校に塾に…… 深夜まで、朝方まで机と向き合うだけだった。
休んでられない、それが私。
やると決めたから…… 休むことを止めた。
『 喉、もう痛くないでしょ 』
「 そういえば…… 」
『 あまり、ここを苛めないで 』
え…… や、何……
コツ、と祐希治がおでこを当ててきた。
視界に埋まる祐希治に、初めて感じるドキドキ……
『 ここは繊細なんだ、苛めると何も入れてくれないんだ 』
頭を、使いすぎって事?
『 俺だけが君を救えるって気づいた? まだなら… 仕方ないな、君の中、俺だけにしてあげるよ 』
え…
な、何言ってんの!?