血まみれ椿姫
「綾菜、良真が困るようなことしないの」


風花に注意されて綾菜ちゃんはペロッと舌を出して見せた。


4人になって風花の部屋に入ると、そこには女の子らしい空間が広がっていた。


窓際に置かれている大きなぬいぐるみに、パステルカラーのカーテン。


少し居心地が悪いが、風花に似合う部屋だった。


「適当に座って。ジュースでも持ってくるから」


「そんなの別に気にしなくていいよ」


城が言う。


「あたしが飲みたいの」


風花はそう言い、部屋を出て行った。


「城君、まだお姉ちゃんに告白してないの?」


風花が部屋を出た瞬間に綾菜ちゃんがそう言い、城がブッとふき出した。
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