血まみれ椿姫
しかし、攻撃してくる気配はない。
「そこをどけ」
「私はどかないよ。大事な孫がいるからね」
「どけ!! 殺すぞ!!」
「やれるならやりなさい!」
頑として動こうとしないおばあちゃんに、女の子はギリッと歯を食いしばった。
「お前が怒るのは無理もない。大好きな娘を殺されたんだから。でも、この子たちにも大好きな人はいるんだよ」
おばあちゃんが、強く、そして優しい口調で言う。
「こいつの祖先は我の好きな人を全員殺した!」
「だけど枝は残っている。そうだろう? 私が記念にと思い椿の枝を切り持って帰ったのをお前も知っているはずだ。その椿は今や大きく育っている」
「殺した事に変わりはない!!」
「大きく育った椿はまた妖精が宿る。お前の愛する人はまた戻って来る」
「そこをどけ」
「私はどかないよ。大事な孫がいるからね」
「どけ!! 殺すぞ!!」
「やれるならやりなさい!」
頑として動こうとしないおばあちゃんに、女の子はギリッと歯を食いしばった。
「お前が怒るのは無理もない。大好きな娘を殺されたんだから。でも、この子たちにも大好きな人はいるんだよ」
おばあちゃんが、強く、そして優しい口調で言う。
「こいつの祖先は我の好きな人を全員殺した!」
「だけど枝は残っている。そうだろう? 私が記念にと思い椿の枝を切り持って帰ったのをお前も知っているはずだ。その椿は今や大きく育っている」
「殺した事に変わりはない!!」
「大きく育った椿はまた妖精が宿る。お前の愛する人はまた戻って来る」