血まみれ椿姫
新学期
翌日は久しぶりの学校だった。
一ヶ月間着ていなかった制服に袖を通すと、防虫剤の臭いが鼻をついた。
これからまた毎日着ていれば匂いも自然と取れて行くだろう。
俺は学生カバンを持ち、家を出た。
いつもの通学路が今日は少し億劫な道のりに感じられる。
今日からまた毎日学校だという現実と、結局課題が少し出来ていない事が重たくのしかかってくる。
そんな気分を吹き飛ばすように、後方から元気な声が聞こえて来た。
「良真!」
聞きなれたその声に立ち止まって振り返ると、親友の中田城(ナカタ ジョウ)が走ってやってくるのが見えた。
城は俺と同じ新宮高校に通う2年生だ。
「お前、また日焼けしたか?」
城を見て俺は開口一番そう聞いた。
城は元々色黒だけれど、更にこんがりと焼けていい色になっている。
一ヶ月間着ていなかった制服に袖を通すと、防虫剤の臭いが鼻をついた。
これからまた毎日着ていれば匂いも自然と取れて行くだろう。
俺は学生カバンを持ち、家を出た。
いつもの通学路が今日は少し億劫な道のりに感じられる。
今日からまた毎日学校だという現実と、結局課題が少し出来ていない事が重たくのしかかってくる。
そんな気分を吹き飛ばすように、後方から元気な声が聞こえて来た。
「良真!」
聞きなれたその声に立ち止まって振り返ると、親友の中田城(ナカタ ジョウ)が走ってやってくるのが見えた。
城は俺と同じ新宮高校に通う2年生だ。
「お前、また日焼けしたか?」
城を見て俺は開口一番そう聞いた。
城は元々色黒だけれど、更にこんがりと焼けていい色になっている。